Pythonのメリットは主に7つ!できることやデメリット、将来性について解説
目次
- Pythonとは
- Pythonを使うメリット7選
- オフサイドルールが適用されている
- 充実したライブラリ群
- 直感的な文法
- 多様な開発領域
- 専門領域での高い実績
- コンパクトなソースコード
- コミュニティの充実性
- Pythonを使うデメリット4選
- 実行速度の遅さ
- 日本語でのサポートの手薄さ
- インデントの必要性
- メソッドの引数としてのselfの必要性
- Pythonの得意分野5選
- デスクトップアプリの開発
- ゲームの開発
- Webアプリの開発
- AIを用いたソフトの開発
- 組み込みアプリケーションの開発
- Pythonの将来性
- Pythonを使用して仕事をするならシーカーズポートへ!
プログラミング言語を学びたい人が増えているなか、可読性と明瞭性が優れているプログラミング言語としてPython(パイソン)が注目されています。そこで今回は、Pythonのプログラミング言語性質やPythonを使うメリットとデメリット、Pythonの得意分野、将来性について詳しくお伝えします。
プログラミング言語を学びたい人や、プログラミング言語を使って仕事をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Pythonとは
Pythonとは、オランダ人のグイド・ヴァンロッサム氏が開発し、1991年にリリースされたプログラミング言語です。
コードがシンプルでわかりやすいプログラミング言語として広く使われ続けています。Pythonは読可性と明瞭性を重視して作られており、Pythonを知らない人でも理解しやすいようにデザインされています。
Pythonは比較的読みやすい言語のため、習得しやすいプログラミング言語です。2020年度からは、日本の国家資格である基本情報技術者試験で出題されるプログラミング言語に追加されました。
読みやすさだけでなく、実用的で高い拡張性も備えています。Pythonの魅力は可読性・習得難易度・実用性のバランスです。汎用的なプログラミング言語の利用度調査では、常に高い位置を維持しています。
アプリケーション開発・Webシステム・システム管理・科学技術計算など、広く利用されているのが特徴です。最近話題のChatGPTもPythonで開発されています。
Pythonを使うメリット7選
Pythonを使うメリットは7つあります。
- オフサイドルールが適用されている
- 充実したライブラリ群
- 直観的な文法
- 多様な開発領域
- 専門領域での高い実績
- コンパクトなソースコード
- コミュニティの充実性
Pythonを使うメリットを正しく理解して、自身が使う言語に適しているか見極めましょう。
オフサイドルールが適用されている
オフサイドルールとは、一部のプログラミング言語においてブロック(文などのかたまりの範囲)を字下げによって示す規則です。
Pythonにはオフサイドルールが適用されています。字下げを強制的に行うため、誰が書いてもわかりやすいコードになるメリットがあります。
プログラミングの経験が少ない人でも取り組みやすい言語といえるでしょう。また、チームで開発を行うときに、全員の書いたコードに統一性が生まれるメリットがあります。
充実したライブラリ群
Pythonのライブラリとは、クラスや関数などがまとめられたものです。ライブラリを使うことで、一から自分で実装しなくても、さまざまなプログラムを簡単に使用できます。
Pythonで使用できるライブラリは主にPyPlにまとめられていて、簡単にインストールできるでしょう。
以下では、Pythonの実用的なライブラリをいくつか紹介します。
- Scikit-learn:様々な機械学習手法が実装されているライブラリ
- Matplotlib:グラフ作成ライブラリ
- Flask:WebアプリケーションやWebサイトを簡単に作れるライブラリ
- Requests:HTTPリクエストを行うためのライブラリ
上記以外にも、さまざまなライブラリがあります。それらを使えば、実装する手間が減り、効率よく作業できます。
直感的な文法
Pythonは直観的な文法でできています。他のプログラミング言語に比べて、自然言語に近い文法を採用しており、英語に近い表現になっています。
そのため、初心者が直観的にコードを理解でき、使いやすいメリットがあります。
多くの人が取り入れやすいだけでなく、開発の効率を向上できるほか、チームでの作業をスムーズにできるでしょう。
多様な開発領域
Pythonは単独で幅広いコンテンツを簡単に作成できます。Webアプリケーションの開発、Web上のデータの収集・解析、データの処理・分析もPythonは対応可能です。
また、ビットコインに活用されていることで有名なブロックチェーン技術の開発や、AIの開発にもPythonは使われています。
現在のITの分野で必要とされている多くの仕事に使われているため、複数の言語を学ばなくてもPythonを習得できればさまざまな分野の仕事に携われます。
専門領域での高い実績
Pythonは専門領域での高い実績があります。YouTubeやInstagram、ブロックチェーン技術の開発、ChatGPTの開発のような流行りのアプリの開発にも使用されています。
AIの分野で多く使われていることもあり、今後もPythonを導入する企業は増える見込みです。
また、Pythonはデータ分析で特に力を発揮します。Pythonは単純性、直感的な文法、および強力なデータ分析用のライブラリ群により、データ分析の世界で広く使われています。
コンパクトなソースコード
Pythonはソースコードがとてもコンパクトです。そのため、他のプログラミング言語に比べて読みやすく、学習しやすいメリットがあります。
多くのプログラミング言語は、基本となるアルゴリズムと関係のないコードを大量に書き込まないと動作しないものがほとんどです。しかし、Pythonにはアルゴリズムと関係のないコードはあまりないので、短文でプログラムを書けます。
コミュニティの充実性
Pythonは全世界で広く利用されている言語のため、インターネット上に大量の学習教材とコミュニティが存在します。コミュニティの多くは、定期的に集まり、勉強会や発表会を開催しています。
ユーザー同士でコミュニケーションを取り、情報交換することが主な目的です。プログラミングを学びはじめても、独学では学習につまずくことがあります。また、共に学ぶ仲間がいなければモチベーションを保つのが難しいです。
コミュニティに参加して、一緒に勉強をしたり、勉強の進捗状況を話し合ったりすればモチベーションを保ちやすくなるでしょう。学習中に問題に直面したとき、自分より先にPythonを使っている人からアドバイスをもらうことで解決策を見つけられます。
コミュニティは都心部だけではなく、地方にもあります。女性だけのコミュニティや、初心者向け・上級者向けなどさまざまなものがあるため、自分に合ったコミュニティが見つかるでしょう。
Pythonを使うデメリット4選
Pythonを使うデメリットには、実行速度の遅さや日本語でのサポートの手薄さが挙げられます。本章では、Pythonを使うデメリットを4つ紹介します。
- 実行速度の遅さ
- 日本語でのサポートの手薄さ
- インデントの必要性
- メソッドの引数としてのselfの必要性
Pythonを学ぶ前には、メリットだけではなく、デメリットも理解しておく必要があります。デメリットを把握していない場合、目的のシステムがうまく稼働しない可能性があります。
それぞれのデメリットを解説するので参考にしてください。
実行速度の遅さ
Pythonはプログラミング言語のなかでも、とりわけ実行速度が遅い言語です。実行速度が遅い原因としては以下の理由が考えられます。
- 動的型付き言語
- インタプリタ言語
- GIL(グローバルインタプリタロック)
特に、動的型付き言語であることが大きいです。多様性に対応するために、速度を犠牲にした背景があります。そのため、処理速度の早さが求められる高度なゲーム開発や、企業向けの基幹システムの開発には向いていません。
また、実行速度の遅さが作業中のストレスになる可能性があります。しかし、実行速度の遅さは先に述べたライブラリを利用することで改善されます。速度の遅さが気になる方は、ライブラリを積極的に活用しましょう。
日本語でのサポートの手薄さ
Pythonのサポートは英語表記のことが多いため、わからないことが出てきた場合、英語で書かれた文章を読み解く必要があります。英語が苦手な人は、かなり時間がかかるでしょう。
しかし、Pythonのドキュメンテーションや多くのサポートは確かに英語で提供されていますが、Pythonのコミュニティは世界中に広がっているため、多言語のサポートも存在します。
近年は、日本語のPythonコミュニティや日本語でのPython学習資料も拡大しているので安心でしょう。
インデントの必要性
インデントとは、行頭に空白を入れてから文字を入れ、字下げを行うことです。Pythonはインデントで文のブロックを表現するので、インデントが必要となります。
ほかのプログラミング言語では括弧を使ってブロックを表現することが多いです。インデントを正しく使用できないとエラーが発生します。
ブロックがインデントで管理されているため、ブロックがどこで終わっているかわかりにくく、そこでつまずく人もいます。また、エラーが出たときに慣れていない人だとエラーの対処に時間がかかってしまいます。
メソッドの引数としてのselfの必要性
メソッドの引数としてのselfの必要性もPythonのデメリットのひとつです。メソッドとは、Pythonの機能であるクラスの中で定義された関数のことです。
selfはPythonの設計仕様で欠かすことはできません。selfは明示的に引数しないといけないため、手間が増え、面倒だと感じる人もいます。
Pythonの得意分野5選
Pythonはデスクトップアプリの開発やゲーム開発、Webアプリの開発などが得意です。
本章では、Pythonが得意な分野を5つ紹介します。
- デスクトップアプリの開発
- ゲームの開発
- Webアプリの開発
- AIを用いたソフトの開発
- 組み込みアプリケーションの開発
Pythonを活用した仕事に就きたい方は、今回紹介する分野から選ぶことも良いでしょう。それぞれ詳しく解説します。
デスクトップアプリの開発
デスクトップアプリとは、コンピューターにアプリをインストールして利用するアプリケーションのことです。Pythonで作られたデスクトップアプリは、簡潔で視覚的にわかりやすい点が魅力です。
初心者でも短期間で作成でき、動作確認しながら開発を進められます。Pythonは豊富なライブラリを持っているため、特別な機能を追加したいときも簡単に追加できます。また、ライブラリを使うことで、他の言語よりも短期間の開発が可能です。
ゲームの開発
Pythonは実行速度が遅いため、高度なゲーム開発には向いていません。しかし、Pythonのゲームライブラリを使うことで、簡単にゲーム開発ができます。Pythonのゲームライブラリでよく使われるものは以下の4つです。
- Pygeme
- kivy
- Unity
- Panda3D
Panda3Dとは、3Dゲームを開発するためのライブラリです。Panda3Dを使えば、本格的な3Dゲームを作れます。
Webアプリの開発
PythonはWebアプリの開発でよく使われています。PythonでWebアプリを開発するメリットは主に3つです。
- 便利なフレームワークが豊富にある
フレームワークがあることで、コードを書く手間が省け、作業効率が向上します。そのため、Pythonは他のプログラミング言語より早くWebアプリ開発ができます。
- 文法がシンプルでエラーが起きにくい
コードが短くわかりやすいため、開発途中でエラーに気づきやすく、予期せぬトラブルが発生しにくくなっています。
- OSを問わず開発環境が導入できる
PythonはWindowsやMac、Linuxなど幅広いOSに対応しているため、OSを問わず導入できます。
AIを用いたソフトの開発
近年、Pythonは、AIを用いたソフト開発によく使われているため、注目されています。Pythonは、機械学習やAIの開発に便利な機能を持つライブラリが多数あります。
NumPyやSciPy、Keras、PyTorchなどのライブラリを使うことで、効率的にAIを用いたソフト開発が可能です。
AIを用いたソフトは多くのビジネスで使われており、Pythonは需要予測・在庫管理・シフト作成など、さまざまな業務において効率化を図るのに役立っています。今後、ますますAIソフトの需要は増えていくでしょう。
組み込みアプリケーションの開発
Pythonはスマホだけではなく、車やデジタル複合機、社会インフラなどで使われている組み込みアプリケーションの開発ができます。PythonはC言語との相性も良く、一緒に活用できます。
Pythonは他のプログラミング言語に比べて、ライブラリが豊富でエラーが見つけやすいため、効率良くアプリ開発が可能です。
Pythonの将来性
現時点でも多くの企業がPythonを取り入れていますが、今後ますます需要は高まっていきます。
ChatGPTが話題になったことで、AIを利用する企業は増加するでしょう。今後、ほとんどの企業や行政機関でAIや組み込みアプリケーションが求められます。
Pythonは、他の言語と比べて学習しやすく、個人でアプリやゲームの開発も可能です。Pythonを習得することは、副業が当たり前になりつつある今の日本ではとても有利です。Pythonの将来性は、今後更に高まっていくと予想されます。
Pythonを使用して仕事をするならシーカーズポートへ!
本記事ではPythonの概要やメリット・デメリット、得意分野、将来性についてお伝えしました。Pythonは可読性、豊富なライブラリ、直感的な文法で初心者に優しく、多岐にわたる用途に利用できます。しかし、ほかの言語と比較して実行速度が遅い点がデメリットです。
これからPythonを仕事に活用したい人や、すでに学んでいて仕事に活かしたい人はシーカーズポートへ相談してみましょう。シーカーズポートのコンサルタントは、Pythonを活用できる就職先を提案し、その企業へ就職するためのサポートをしてくれます。